京つう

アート/芸術  |洛中

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2009年06月07日

木のぬくもりのある郵便局 (滋賀・旧八幡郵便局)

彼が英語教師として赴任した滋賀県近江八幡に立てた旧八幡郵便局。
大正10年に立てられたこの郵便局は、当時としてはハイカラな建物だったことでしょう。




入り口を入った左側にある子供用の椅子。
なぜかヴォーリズの人間的な暖かさを感じます。




オフィスへ入るドアのドアノブは、何と紫水晶。
魔よけでもあり、透明水晶は幸福を呼び込むと言われています。




オフィスは電報などの受付業務をしていた場所。
引き出しには切手やお金が入っていたのでしょうか。
ここからカウンターが見えます。




二階には、三面開放の鑑賞デッキ。
冬は陽だまりになり、さぞ暖かいスペースだったことでしょう。
ヴォーリズ夫妻の写真が飾ってありました。




当時の写真が飾ってありましたが、現在と何も変わっていません。
変わったのは、時間の流れだけです。





ウインドウアーチは素敵にデザインされ、アクセントになっています。
細かい気配りです。




庭には、当時はガーデニングされて、いろんな花が咲き乱れていたことでしょう。
そんな彼の感性を感じました。



  

Posted by Norichan at 12:00Comments(4)ヴォーリズの世界

2009年06月07日

ヴォーリズの原点 (滋賀県立八幡商業高校)

ウィリアム・メレル・ヴォーリズは、アメリカに生まれ、 英語教師として来日、その後、建築家として日本で数多くの西洋建築を手懸けました。
彼の建築物は、住む人、使う人のためのもので、そこには温かさが込められています。
これから、彼の残した建物を訪ねたいと思います。

彼は、1905年に来日し、彼が英語教師として赴任したのが滋賀県立商業学校(現滋賀県立八幡商業高校)。
この校舎は、1940年に彼が設計して竣工。




滋賀県立八幡商業高校は、「近江商人の士官学校」と評され、「三方よし」の近江商人の精神が受け継がれています。
下着メーカーのワコールの創業者塚本幸一氏もここの卒業生。




この校舎は、そういった人々を育んだ学びの園だったのです。




英語教師として着任して2年後の1907年には、学生への伝道に反発する人たちとの摩擦を避けたいとの校長からの要請により、英語教師の職を失っています。
でも、その後、彼は建築設計を手がけ、ゆるぎない地位を固めますが、そのような痛い仕打ちを受けた学校の校舎の設計を30年に引き受けたのも、彼のキリスト教精神と思いやりのこころがそうさせたのでしょう。

  

Posted by Norichan at 11:00Comments(0)ヴォーリズの世界