京つう

アート/芸術  |洛中

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2010年07月30日

水琴窟のある庭 (妙心寺・退蔵院)

臨済宗の妙心寺。
美しい伽藍と広く立派な境内には、多くの塔頭が並びます。
そのひとつの退蔵院。
ここには、方丈の庭園のほかにも、花と水が流れる「余香苑」があります。

余香苑の入口にある「陰陽の庭」
陰陽思想を庭で表現しています。

入り口をはいって左側、南側にあるのが「陽の庭」
石組は奥にまとめられ、白砂を敷き詰め、浅い帚目がつけられています。
奥行きを感じる明るい庭です。




反対の北側にあるのが、「陰の庭」
こちらは、灰色をした石が敷き詰められ、帚目も深く、それによって太陽の影が強く出て、全体が黒っぽく感じます。
石組みも、庭の中央にも配して重厚さを感じる庭です。




その庭を越えると、あたりは広大な庭に。
京都ではあまり見かけない庭園ですが、平安期には、このような庭で宮廷遊びも催されたのでしょうか。




小さな滝の音も聞こえました。




庭の横にあった東屋。
緑が新鮮です。




そして、その横に、水琴窟がありました。
つくばいの下に瓶を埋めて、手水に使った水が瓶に反響して琴のような音を奏でます。
水琴の残響に耳を傾ける時、昔の人のわび、さびの感性豊かな風情を感じます。




今回は、私の取った動画で、その音色をお聞き下さい。
鳥のさえずり、獅子おどしの音など、その風情が伝われば嬉しいです。

  

Posted by Norichan at 10:00Comments(2)京の旅