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2009年02月14日

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)

「庭上の一寒梅」

庭 上 一 寒 梅     ていじょうのいちかんばい

笑 侵 風 雪 開     わろおてふうせつをおかしてひらく

不 争 又 不 力     あらそわずまたつとめず    

自 占 百 花 魁     おのずからしむひゃっかのさきがけ

この漢詩は、同志社の創立者である新島襄が1890年最期を間近に詠んだといわれる漢詩。
キリスト教主義の大学を創立した彼は、人一倍日本を愛した人間だと思います。

歌はこちらにアクセス下さい。
http://www.doshisha.ac.jp/information/fun/c_song/cs_04.php

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


この漢詩は、このような意味です。

『庭先にある一本の早咲きの梅が、きびしい風や雪の寒さにもめげず笑うが如くに開いている。
一番咲きを争うこともなく、また特に努力するでもないが、それでいてあらゆる花のさきがけとなって咲いている。まことに謙虚な姿であり人もこうありたいものである。』

同志社大学のハリス理化学館前でひっそりと咲く寒梅。

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


このハリス理化学館は、理科教育をめざした新島襄の情熱に応えたJ.N.ハリスの厚意によって建築されたもの。
1890(明治23)年の竣工で、イギリス積みの煉瓦建築で、国の重要文化財です。

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


入り口の上には、「1889年」という年号と「SCIENCE」の文字。
禁制を破ってアメリカに渡った彼が得たものは、これからの日本には医学や科学の発展が重要であるということでした。

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


その入り口の左右に紅梅と白梅が、咲いていました。

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


いまは、記念館となっているこの建物。
実は、この建物の中で、私は有機化学の実験をしていました。
重要文化財の中でフラスコを振っていたとは、今では考えられません。
昔、出入りしていた裏口は、今は閉ざされていました。

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


『きびしい風や雪の寒さにもめげず笑うが如くに開いている』 『それでいてあらゆる花のさきがけとなって咲いている』寒梅の如く、これからも謙虚に生きて行きたいです。

庭上の一寒梅 (同志社大学ハリス理化学館)


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Posted by Norichan at 12:30│Comments(6)京の旅
この記事へのコメント

今日は暖かでしたね。真冬だと思っていたら、いつのまにか、梅の季節ですね。鶯の声は、聞こえて来ましたか?
Posted by 波照間礼文 at 2009年02月14日 16:21

波照間礼文さんへ♪
今年は雪の少ない年です。スタッドレスタイヤは磨耗しただけです。
当分これからは梅便りになりますね。
うぐいすの声は、今年の11月に四代目の猫八さんになる子猫さんに任せましょう。
Posted by Norichan at 2009年02月14日 16:39

今年は雪を一度しか見ていません。
思いがけず早く春の訪れを感じ、四季そのものも変わってきたのだなと思いました。
Posted by みり at 2009年02月14日 18:51

みりさんへ♪
家の庭の梅も花が咲き始めました。
今年も梅の実がなったら、梅酒にしたいです!
Posted by Norichan at 2009年02月14日 18:59

オレンジ色の煉瓦が白い梅の花に良くマッチしていますね。今日は、春を通り越して初夏のような気温でした。我が家でも小手毬の小さな芽が一気に吹き出しました。でも、週明けからは、また寒くなるようです。風邪などひかないようご用心下さい
Posted by つばさ82 at 2009年02月14日 22:06

つばさ82さんへ♪
寒暖の差が激しいので体調には気をつけましょう。
梅が終わると桜の季節です。
梅雨の季節が待ちどおしいです?!
Posted by Norichan at 2009年02月14日 22:13
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