京つう

アート/芸術  |洛中

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2008年10月17日

JR嵯峨嵐山駅の『希望』と「絶望」

何年振りだろうか。
JR「嵯峨駅」に行ったのは・・・
今は、JR嵯峨嵐山駅。
驚いたことに、何とあの嵯峨野にマッチしていた木造の駅舎は跡形もなく、何の変哲もない陸橋型駅舎に変わっていました。
なぜ、昔のものを大切に保存しようとは思わないのでしょうか?
以前の駅は、ちょっと洋風の木造の落ち着いた駅舎でした。
駅の左側には、昔の赤い丸いポストがありました。
バリアーフリーではなかったかもしれません。
反対側への出口もありませんでした。
でも、これは、昔の駅舎を利用しても十分改修できたはずです。
あの趣のある木造の駅に降りたった時、観光客は、「京都の嵐山に来たんだ!」と感じただろうにと思うと残念です。
駅の横には、トロッコ嵯峨野駅の素晴らしい駅舎が建っています。

以前、東海道・山陽・山陰の各本線を走っていたD51の51号機が展示してありました。






【旧駅舎:Wikipediaより】



その広場では、幼稚園の園児の元気な声が聞こえていました。
彼らや彼女らには、大きな希望や夢があることでしょう。




しかし、駅前の広場には、蒸気機関車の動輪を使った興ざめするモニュメントがそびえ立っていました。
題名は、『希望』




これを見たとき、本当にこの先、希望はあるのか、人間はこれからどんどん感情もない無機的なものに取り囲まれて行くのではないかと「絶望」してしまいました。


ここは、昔のものを大切にして来た世界遺産「天龍寺」のある嵐山です。

落柿舎の庵で感じた初秋の風の清々しさが、すっとんでしまいました。

  

Posted by Norichan at 21:00Comments(2)鉄道