京つう

アート/芸術  |洛中

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2009年08月28日

赤い石庭 (東福寺・龍吟庵)

今年の夏の文化財特別拝観。
東福寺の塔頭(たっちゅう)のひとつである龍吟庵(りゅうぎんあん)
室町時代初期に立てられた日本に現存する最古の禅宗方丈建築を残しています。
ここの庭園は、昭和期になって重森三玲が手がけたもの。
そのひとつが、この赤砂を使った石庭。
「不離の庭」
鞍馬の赤砂が印象的です。




東福寺三世住持の大明国師幼少の頃の故事にもとづいて作られた庭。
狼に襲撃されそうになった国師の身を、二頭の犬が守ったという。
真ん中の横に長い石が倒れた国師。
彼に離れずに居る角の取れた石が犬で、尖った石が狼です。




西の庭もスケールのある庭。
「龍の庭」
龍が海の中から黒い雲を得て昇天する姿を大胆に描いています。
龍の頭と翼を広げている姿がわかります。




白い砂に黒い砂で雲を表し、まるで龍がとぐろを巻いているようです。




そして、南の国宝の方丈前の庭園は、木も草も大きな石もない簡素な白砂のみの庭。
「無の庭」




それぞれ特徴のある枯山水の庭が、国宝の方丈を囲んでいました。
普段は一般公開していないので、貴重な時間でした。
今年は、9月30日までの公開です。
一見の価値ありです。


  

Posted by Norichan at 20:00Comments(0)京の旅