時の流れを感じて (峰定寺)

Norichan

2010年04月25日 10:00

桜を求めて、ついに京都市の北端まで出かけました。
京都市域の北端近くの花背に位置する峰定寺(ぶじょうじ)。
京都市左京区ですが、京都市の中心部からは車で1時間半はかかります。

30年ぶりの訪問。
飾り気のない素朴な山門が迎えてくれました。




この峰定寺には、清水寺本堂のような、断崖に迫り出した舞台造の本堂があります。
舞台造建築としては日本最古のものといわれています。
この寺は平安時代末の久寿元年(1154年)創建ということですから、850年の時を刻んでいます。
今の清水寺は1633年に再建されたものですが、昔はここの舞台と同じような造りだったのでしょう。

15分ほどの階段の山道を登ると、目前に断崖に迫ってくる古い木組みの舞台が現れます。
ここは、修行の場なので、写真は撮れませんので、パンフレットの本堂の写真をお借りします。
そのすごさがわかってもらえると思います。



この舞台の前に立つと、目前には広い山だけが見渡せます。
「時間を忘れてしまいますよ」という社務所の方のお話通り、時間が止まってしまいました。

山門の前には、満開の桜。




今は、シャクナゲが美しい花を咲かせています。






ふと境内の石橋の下を見ると、水芭蕉が咲いていました。




850年という時間の流れ。
そして、30年ぶりに訪れた時間の流れ。

「変わるものと変わらないもの」
そんなことを舞台の上に座って考えていました。
来年も、変わらない春の峰定寺を訪ねたいと思いました。

関連記事